テクノロジーの進化に人間は追いついていけるのか。
その手の記事はさんざん読みました。いまからひょっとして起こるかもしれない不安に右往左往していては何も生み出しません。大事なことは放っておいてもそれらの技術は恐ろしいスピードで進化していくと覚悟をすることだと思います。
すなわち次から次へと現出するデジタルデバイスを、自分なりにどのように利用してやろうと目論むかが肝でしょう。
iPadが、Nexusが、Androidが、iOSがということではありません。プラットフォーム別の対応とかは至極枝葉末節なことなのです。Androidが性に合うならそれで固めれば良いし、iOSが好きならばそれで固めればよろし。
そう問題はそれを使って何をするの?ということ。
少し話題は逸れます。以下のような記事が上がっていましたので参考にリンクを貼ります。
iPhone5Sと第5世代iPadにはIGZOパネルを搭載か
http://ggsoku.com/2012/12/iphone5s-retina-plus-igzo/
あくまでも噂ですが、いずれ携帯はこの4Kに対応していくのは何となくわかります。データ容量が膨大すぎて通信がパンクするなどの物理的障壁などはこの際置いておきましょう。
Retinaディスプレイが市場に投入された時のことは鮮明に覚えています。その美しさたるや見事。いままで気になっていたドットが随分と見えなくなっていました。ごく自然なディスプレイ表示。iPhoneを見た後に他の端末やPCをみると「なんだこりゃ」と思ったもんです。さっさとこのRetinaディスプレイを標準搭載してくれないかと思っていたら、MacBook ProにもiPadにも搭載されました。これがこれからの潮流かと思いきや既に4Kの準備ですか。
4Kは縦横どちらかが4000pixel以上あるということ。一般的にA4サイズの印刷物は300dpiであり、このピクセル数が3508×2480pixelですから、その鮮明さはイメージできると思います。もちろん細かいことを調べていけば、そんぐりそのまま印刷物クオリティなんてことはないとは思います。ですが限りなく印刷物に近い表示が可能となるのです。
となれば印刷とかWebとかテレビとか映像とかの垣根が無くなってしまうというのは容易にわかります。「紙は無くならない」と聞きますがひょっとしたら本当に無くなるのではないかと思います。
家庭用のインクジェット機でプリントすることは本当になくなりました。これもタブレット端末やスマートフォンのおかげです。うちのプリンタは年賀状の時しか動きません。まとまったロットが必要で印刷の鮮明さも欲しい場合は印刷屋さんのオフセット印刷機となりますが、もしも4K端末が普及すれば、鮮明さは印刷屋さんにお願いする必要はなくなります。大ロットの面もWebを介して配信できれば問題はクリアできます。
チラシみたいなものは既存のアプリケーションで誰でも作れる。ウェブサイトも簡単に適度なものが作れるし、動画もYouTube上で編集だってできる。しかもそれらは今後、4Kデバイスが浸透していけば印刷物品質の鮮明さをもって視聴される。
「うわああああ!!ウチの仕事を壊さないでくれェッ」と叫んでいる業者さんには泣きっ面に蜂もいいところです。
まぁだいたいこう言っている業者は「良い機材を持っているからウチはこれができますよ。」といった訳の解らんセールスをしているもんです。おたくの会社の仕事に価値があるのではなくて、おたくの設備すなわち〇〇社の☓☓という機械が良いだけじゃない?と突っ込みどころ満載な業者さんですよ。
この手の人種は残念ながら表現を司る業界に多いのです。
あのですね。あなた達がやんなきゃいけない仕事はひとつなんですよ。クライアントが表現したいことのお手伝い。つまり取材とディレクション、そしてそれらを包括的に表現するためのデータ処理です。
もちろん業者のせいにする時代も終わりです。先に書いた通り、あなたには表現するための手段が既に揃っています。それをろくに触りもせずに何でもかんでも業者任せであーでもないこーでもないと言うのは、馬鹿にでもできること。
発信者の情報に対する姿勢が激しく問われる世の中なわけですな。
今の訳の分からない構造をぶっ壊す黒船襲来。攘夷か開国か。そろそろ立ち位置を決めるタイムリミットがやってきそうです。
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