オーディオドラマ「五の線」

ある殺人事件が身近なところで起こったことを、佐竹はテレビのニュースで知る。

容疑者は高校時代の友人だった。事件は解決の糸口を見出さない状況が続き、ついには佐竹自身も巻き込まれる。石川を舞台にした実験的オーディオドラマです。

 

  ※この作品はフィクションで、実際の人物・団体・事件には一切関係ありません。

 

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ここには最近の5回分のエピソードが紹介されています。

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「五の線」配信ブログ【http://gonosenn.seesaa.net/

 

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オーディオドラマ「五の線」

15,12月20日 日曜日 10時35分 金沢北署 (木, 23 5月 2019)
15.mp3朝倉と別所の二人は記者会見を終えて北署の署長室に戻った。するとそこに二人の男が応接用のソファに座っていた。二人は朝倉と別所に気づくとすぐに立ち上がり名乗った。「初めまして。刑事局の松永です。」始めに挨拶をしたのは中肉中背の年齢は三十代後半~四十代前半と思われる男の方だった。朝倉ははじめてその男を見た時に不快感を覚えた。襟と袖だけ色の違うクレリックシャツを身に着けた松永の胸元は第二ボタンまで外されていた。彼は朝倉に手を伸ばし握手を求めた。―これが上司に対する挨拶か。..
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14,12月20日 日曜日 10時17分 本多善幸事務所 (Thu, 16 May 2019)
14.mp3「また連絡する。」そう言うと村上は佐竹との電話を切り自分のデスクに戻った。傍にいる女性が東京の事務所から電話がかかってきている旨を告げたので、村上は保留にしてあった電話に出た。「はい、村上です。」「お疲れさまです。村上さん、テレビ見ましたよ。」「あ、ええ。」「先生からさっき電話があって、地元で起きた事件なので大変心配しているようでした。村上さんに対応を任せると言ってました。」―任せると言われてから動いていたら遅いんだよ。「いやぁ僕も地元にいて長いんですが、正直こん..
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13,12月20日 日曜日 10時21分 フラワーショップ「アサフス」 (Thu, 16 May 2019)
13.mp3アサフスは金沢市田上の山側環状線沿いにある生花店である。田上は熨子山の麓にある国立大学を中心とした学生街で、近年開発が進んでいる地区である。赤松剛志はここに生まれ育った。今は二代目社長としてこの店の切り盛りしている。アサフスの創業者である剛志の父は、六年前突然の不慮の事故で他界。当時、京都の大手メーカーに勤務していた赤松はそれをきっかけに妻の綾と一緒にこちらに戻ってきた。当時は花屋の仕事について無知に等しかったのだが、最近は同業の連中に板についてきたとなんとか認め..
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12,12月20日 日曜日 10時10分 北陸タクシー株式会社駐車場 (Thu, 09 May 2019)
12.mp3「ふわぁ~。」大きなあくびをしている間は、無の境地を味わうことができる。北陸タクシーのドライバーである小西規之は今しがた車庫に帰ってきたところだった。この仕事に関しては二十年のベテランであるが、やはり普通と違うバイオリズムでの仕事は、五十八を過ぎたこの体に鉛のように重い疲労感を与えてくれていた。小西は車からゆっくりと降り、自分の腰をさすりながら事務所の方に向かった。今日のアガリを事務所に入金し、タイムカードを押して一分でも早く帰宅したい気持ちだった。そんな小西を背..
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11,12月20日 日曜日 10時10分 佐竹宅 (Thu, 02 May 2019)
11.mp3―どれもこれも景気の悪い話ばかりだな。広げた新聞には世の中に対する悲観論が充満していた。今度の内閣人事に関する分析と課題についてばっさりと斬り捨てられた政治面。デフレによる景気後退。それに伴う消費の低迷はますます深刻さを極めつつあるとする経済面。所得や雇用の格差に関する社説。親が子供を殺したという殺人事件が大きな枠を占領している社会面。この世は救われることのない、苦しみばかりの地獄であると言わんばかりの紙面だ。地獄の原因は政策の失敗であるそうだ。現政権を打倒するこ..
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